「Adgram(アドグラム)」

39Geoplaを利用しているサービスにおいて、新たな展開が生まれました。

乗り換え案内サービス「駅すぱあと」と「39Geopla」

我々の生活にも欠かせない存在となった、電車の時刻や乗り換えを検索してくれる乗り換え案内アプリ。
「Yahoo!乗換案内」やジョルダン株式会社の「乗換案内」、「乗換NAVITIME」といった有名どころと肩を並べているのが株式会社ヴァル研究所の「駅すぱあと」。
青地に白のアイコンのデザインをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

iPhone、Androidを合わせて累計750万ダウンロードを突破した「駅すぱあと」において位置情報の取得に利用されているのが39GeoplaのSDKです。
ヴァル研究所の保有するリアル行動データに、39Geoplaからのプロファイリング技術を掛け合わせ、推定される「ユーザーの趣味趣向」に対してオーディエンスターゲティング広告を展開してきました。

新たな広告商品「Adgram(アドグラム)」

2017年7月3日から「駅すぱあと」、株式会社ジオロジックが手掛ける位置情報アドネットワーク「GeoLogic Ad(ジオロジック・アド)」を組み合わせた新たな広告商品「Adgram(アドグラム)」の提供が開始されました。

 

GeoLogic Ad(ジオロジック・アド)は、スマートフォンユーザーの現実世界の行動からライフスタイルや興味などを推定して広告配信する、位置情報アドネットワークです。GeoLogicではスマートフォンの位置情報データなどを解析する独自のDMPを保有し、ユーザーの興味・属性・ライフスタイルなどを推定して広告配信します。(GeoLogic Adのサイトより)

従来のオーディエンスターゲティング広告では、ユーザーに対し精度の高い広告配信を実現できていました。
一方、精度が向上した分、対象ユーザーが自然と絞られ、「駅すぱあと」アプリに限定された配信であった為、ユーザーと広告との接触機会が減少してしまうという課題も抱えていました。

そこで「GeoLogic Ad」との連携により、「駅すぱあと」アプリ以外の多数の媒体の広告在庫に対してRTB(Real Time Bidding……詳細は後述)による買い付けが可能となりました。
これによりユーザーと広告の接触機会が増え、広告表示回数の増大が実現できます。

更に、独自のAIを用いた広告配信アルゴリズムを活用し、広告ターゲット毎に配信先媒体の選定や入札の最適化を図り、広告の効果向上も期待できる、としています。

RTBとは

 RTB(Real Time Bidding)とはその名の通り、広告が表示されるタイミング(インプレッション)毎に広告枠の入札を行い、配信される広告を決定する方式のことです。

当然のことながら、「広告主は広告費を抑えつつ多くのトラフィックを得たい」ですよね。出稿効果を最大化/効率化する為に運用されるのがDSP(Demand-Side Platform)です。
広告主は配信条件を事前に登録しておけば、自動で条件内で広告配信を行えます。

一方で、「媒体主は広告枠をできるだけ高く売りたい」わけで、媒体側が持っている広告販売支援や収益の最大化を効果的に使えるようにするプラットフォームがSSP(Supply-Side Platform)です。

実際は以下のような流れを汲み、広告配信が行われます。

ユーザーが媒体ページに来訪。
媒体からSSPに対し、インプレッションの発生を通知。
SSPが提携先のDSPに対し広告配信リクエストを送信。
DSPがリクエストを受け取り、媒体やユーザー情報を解析。
DSP内での入札勝者をSSPに返信。
DSPから返信を受けたSSPは、その中から最高額の広告情報を媒体に送信。
ユーザーが広告を目にする。

このような一連の流れを処理しているのがRTBです。
錯綜する膨大な情報を処理し、ユーザーに適切な広告を判別し、入札額の大きい広告主を確定します。

RTBでは、価格の高騰や急落を防ぐための工夫もなされています。

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ヴァル研究所では、今後も「Adgram」経由で、スマホならではの位置情報連動広告の新たな価値を創造していくとしています。

※記載されている会社名、製品・サービス名は各社の登録商標または商標です。
※仕様や提供内容については予告なく変更となる場合があります。

【イベントのプレスリリース】

「駅すぱあと」のリアル行動データに基づく オーディエンスターゲティング広告が ジオロジックの「Geologic Ad」と接続、7月提供開始
https://www.atpress.ne.jp/news/131851

GeoLogic Ad
http://www.geologic.co.jp/services/geologic-ad

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100m先の交差点の飛び出しをリアルタイムに警告 自販機ネットワークが実現する超センサーの未来

日本に来た外国人が驚くことの一つが、街中のいたるところにある自動販売機(以下自販機)なのだそうです。日本自動販売機工業会の統計によると、2016年末の自販機および自動サービス機の普及台数は約494万台。両替機やコインロッカーなどの自動サービス機を除いても、約365万台の自販機が国内にあることになり、中でも飲料の自販機は247万台を占めています。いま、この自販機が、街の見守りネットワークの拠点として注目されています。

自販機あるところに電源あり

自販機が基地局として注目される理由は3つあります。ひとつは、自販機がある場所には必ず電源があること。見守りネットワーク構築時に必ず問題となる「電源問題」を考えなくて良いのは大きなメリットです。

2つめは、特に都市部ではある程度の密度で分布していること。自販機と自販機の間の距離が短いため、弱い出力の電波でも必ずどこかの基地局と通信できるよう、エリアを構成できます。

3つめは、自販機は位置がしっかりと管理されていること。設置場所の住所が緯度経度だけでなく建物の高さまで細かく把握できるので、受信電波の強度と合わせて、位置をより詳細に特定できます。

位置情報をきめ細かく把握

2017年6月から渋谷区と東京電力ホールディングス(以下東電HD)が始めたIoT技術を活用した見守り実証実験は、高齢者や子供にビーコン電波発信機を搭載したキーホルダーなどを持たせ、ビーコン受信機を設置した基地局で電波を受信してその位置を把握します。

見守りサービスのイメージ(報道発表資料より)

基地局は公共施設や東電HDの設備の他、キリンビバレッジの協力により、渋谷区内の清涼自動販売機にも設置し、見守り拠点として活用します。また、実験協力者のスマホに無料アプリをインストールして、ビーコンの電波を受信する基地局として活用することで、都心部である渋谷でどのくらいの数の基地局が必要になるかを検証します。

人が持つビーコン発信器(左)と、自販機に取り付けるビーコン受信機(右)(報道発表資料より)

検知ポイントをあらかじめアプリで設定することで、その場所の近くを受信機が通過するとアプリに通知が届くよう設定できます。子供の通学路の途中に何カ所か設定して、きちんと通過しているかを確認したり、塾や友達の家など、その日の行先に合わせて検知ポイントを設置して安全を確認できます。また、自宅の周囲に複数検知ポイントを設定しておくことで、認知症の高齢者が外に出てしまったことをいちはやく検知することもできます。

見守るだけでなく「つぶやく」IoT対応自販機

国立研究開発法人情報通信研究機構(以下NICT)とアサヒ飲料は、位置情報を受信するだけでなく、「見守り」「交通安全」「観光」等のリアルタイムな地域情報を発信する「見守り自販機」の実証実験を、墨田区を中心としたエリアで6月から実施しています。自販機に基地局としてはBLEビーコンとしてセンサー情報をWi-SUNというIoT向け通信規格で再送信する機能をもったWi-SUN/BLEハイブリッドビーコン端末を搭載しており、自販機どうしをメッシュ状に結ぶことで、自販機が情報を中継しながら中継点で「つぶやく」IoT対応自販機を実現しました。

IoT無線ルーター搭載自販機(報道発表資料より)

墨田区のような都市部では、自動販売機の基地局をメッシュ状につなぐことで、地域を面でカバーするネットワーク網が完成します。NICTのシミュレーション結果では、墨田区内の自動販売機約70拠点を単一のメッシュネットワークでむすぶことで、墨田区の42%を覆うことができました。自販機同士の通信にはWi-SUNを主に使いますが、一部は携帯電話網も使用し、より広域をカバーするネットワークが構成できるようにしています。

センサーと組み合わせて人の情報を知らせる

NICTが目指すのは、メッシュネットワークに面上に覆われた地域の中を移動する車両が、メッシュネットワークから地域内の情報を受け取ることでさまざまな情報支援を得る「つぶやく」IoTです。今回の実証実験では、墨田区内のおよそ50カ所の自動販売機にWi-SUNビーコン発信器を設置し、同区を主な事業エリアにする飲料補充車両3台とタクシー65台にWi-SUNルータを搭載し、車両の位置情報や情報の受発信実験を行いました。

車両にWi-SUNルーターを設置(報道発表資料より)

将来は、子供や高齢者など見守りが必要な人に、BLEとWi-SUNビーコンの両方を持たせることで、自販機ネットワークがビーコンを持った人の位置や「走っている」「倒れている」といった情報を検知し、ネットワーク全体で共有することができるようになると期待されます。

つぶやくIoTでできること(報道発表資料より)

「行方が分からなくなった高齢者が近くにいることをタクシードライバーに通知する」「100メートル先の交差点の近くで子どもが走り回っているから飛び出し注意」「この角を右に曲がったところでタクシーを待っている人がいる」といったことが、街の自販機ネットワークでできてしまうようになるかもしれません。まさに、街全体での「見守り」の仕組みが完成しようとしています。

街の自販機にビーコンがつくのが当たり前になれば、よりきめ細かなジオフェンスの設定も可能になり、39Geoplaとしても、いろいろなことができそうですね。

【参照情報】
東京都渋谷区での「IoT技術を活用した見守り」開始について ~高齢者と子どもの安心・安全なくらしを目指し、自治体と企業が連携します~
「この先注意して!」 見えない先をIoT対応「見守り自販機」が“つぶやき”ます ~自動販売機を活用した「地域貢献型IoTサービス」のフィールド実証実験の開始~

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