リアルタイム運行状況、他社連携…鉄道アプリがものすごく進化してた

電車移動が多いなら、ぜひ活用したいのが鉄道各社の提供する公式アプリ。時刻表や路線図が見られるだけでなく、リアルタイムでの情報配信が充実しています。

運行状況表示は列車のリアルタイム位置情報で把握

駅のホームで「電車が遅れています」というアナウンスが聞こえても、ホームの電光掲示板に表示されるのは「●分遅延しています」という情報だけ。知りたいのは「あと何分で乗りたい電車が来るのか」「乗った後どのくらいで目的地に着くのか」ということなのに…ということ、よくあります。

リアルタイムの運行表示を実装する鉄道公式アプリが増えています。JR東日本アプリは、山手線や中央線などの首都圏近郊路線だけでなく、JR東日本管内の48路線の現在地を路線図上でほぼリアルタイムに表示します。表示される列車をタップすると、それぞれの列車の行先とこの先の到着予測時刻も分かります。まさに列車遅延時に知りたい情報がかゆいところに手が届くように分かります。

JR東日本アプリ 新幹線位置情報(報道発表資料より)

もちろん遅延証明書の発行にもアプリで対応。「電車の遅延証明書を取るためにただでも遅れているのにさらに遅れる」なんなんてことが昔はあったのを思い出しましたが、今は便利になりました。東京メトロや東急電鉄のアプリも、リアルタイム運行状況表示に対応しています。

JR以外の路線にも対応する乗り換え案内

JR東日本アプリで便利なのが、「乗り換え案内」機能です。検索結果はJRだけでなく私鉄や地下鉄も含まれるので、普通に乗り換え案内アプリとして使えます。JR東日本エリア内のJR路線であれば、乗り換え案内の画面からそのまま現在の運行状況を見ることもできます。本当に表示された通りの時間で到着できるのかも確認できるのはとても便利です。

改善して欲しいのは、乗り換え案内画面から運行状況を見た後、戻ろうとするとアプリのホーム画面に戻ってしまうこと。リアルタイムで情報取得するために通信しなおしているのだと思うのですが、もう少しここは使い勝手の改善を期待したいところです。

ちなみにエリアは全国に対応しており、JRだけでなく私鉄も対応しています。例えば大阪から京都の阪急嵐山までの経路は、「大阪から高槻までJR→乗り換えて阪急電鉄高槻市駅から桂経由で嵐山」「大阪から梅田まで歩いて阪急京都線に乗り、桂経由で嵐山」の2つが提案される、関西出身の筆者も納得の結果でした。出張や旅行もこれでカバーできます。

快適に乗るために「混雑」状況を見える化

電車に乗る時もう一つ気になるのが「混雑」の状況。できれば空いた車両に乗りたいものです。JR東日本アプリでは、山手線車内の車両ごとの気温と混雑度がリアルタイムで表示されます。次に来る列車の空いている車両がどこかを調べたり、目の前の電車が混んでいる時に「次はすぐ来るのか、空いているのか」を調べることができます。

山手線の運行状況とあわせて、車両ごとの気温と混雑状況がリアルタイムに分かる(報道発表資料より)

東急線アプリの「駅視-Vision」は、駅の改札口近辺の混雑状況を約1分おきに画像で配信しています。カメラ画像をそのまま配信するのではなく、プライバシーに配慮して、画像解析技術により「止まっている人」「動いている人」を写真から判定してアイコン化し、混雑度と一緒に表示します。

東急の駅視-Vision。駅改札近辺にどのくらい人がいるかが分かる(報道発表資料より)

事故で電車が止まると駅に入れないほど人が滞留することがありますが、アプリで確認できれば「駅に行っても電車に乗れないからバスで迂回しよう」といった判断ができます。ちなみに東急線アプリは、電車だけでなく東急バスの運行情報も配信しています。、鉄道駅を起点に検索できるので、普段あまりバスを利用しない人でもスムーズにバスを探すことができます。

JR・東急・東京メトロのアプリが連携

便利なリアルタイム列車位置情報ですが、各社の公式アプリはそれぞれ自社の列車の情報を提供しています。つまり、JR東日本から地下鉄に乗り換える場合、JR東日本アプリで運行状況を確認してから、東京メトロアプリを起動して、そちらの運行状況を確認する必要がありました。そんな小さな不便を解消してくれるのが、JR・東急・東京メトロのアプリ連携です。アプリ内から他社路線を選択すると、アプリが切り替わります。これだけでアプリの使い勝手が各段に向上します。

東京メトロアプリからJR東日本アプリ、東横線アプリへの連携(報道発表資料より)

使いこなすほど便利そうな鉄道アプリ、ジオフェンスでエキナカのお店の情報がプッシュ配信されると、さらに楽しさが加わりそうですね。駅構内のベーカリーで、パンの焼き上がり情報が配信されたら、思わず途中下車して買いに行ってしまいそうです。また、駅や電車の混雑度合いに合わせて近所のカフェのクーポンがプッシュ配信配信されたりすると、「カフェで一休みしてから電車に乗ろう」と思う人が増えて、少し混雑が緩和されるかもしれませんね。

 

【参照情報】
JR東日本アプリ
東京メトロ公式アプリ
東急線アプリ
駅構内カメラ画像配信“駅視-vision(エキシビジョン)”新たに4駅を配信開始!
「JR東日本アプリ」での情報提供がさらに充実します
JR東日本・東京メトロ・東急電鉄のスマートフォンアプリ連携を開始します
列車まわり、ぜーんぶおまかせ。3月 10 日、「JR東日本アプリ」デビュー! 

 

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東京モーターショーでの利用実績

東京モーターショー

先月、東京ビッグサイトで開催された第45回モーターショー2017にて、39GeoplaのSDKを組み込んだアプリ「Shufoo!」「駅すぱあと」「colle:be」の3つのアプリを連携させ、位置情報と連動したコンテンツ配信と来場検知を試みました。

 

1993年から継続して設置されている会場限定のグッズショップは
「BEYOND THE MOTOR」をデザインテーマに

Shufoo!

4箇所のオフィシャルグッズショップにBeaconを設置。周辺に近づくと、ショップの存在を周知しました。

コンテンツ配信サービス「ココチラ」において、提携の店舗近隣にGPSでジオフェンスを設置したり、モーターショーと同様に店舗にBeaconを設置し、店舗の射程圏内に入ってきたユーザーをタイムリーに誘客するために利用されています。

アプリ「Shufoo!」で届いたpush通知
普段なら立ち寄らなかったかもしれないブースへ誘引を図り、存在をアピール

colle:be

colle:beでは、BeaconやGPSに連動したコンテンツを配信。
どちらのアプリでも、ショップの存在を知らせるだけでなく、タップすることでオフィシャルサイトに誘導、商品ラインナップ等を紹介しました。

アプリ「colle:be」でのイメージ。
オフィシャルグッズショップへと遷移することで、
push通知だけでは紹介しきれない情報閲覧へと繋げる

駅すぱあと

駅すぱあとでは、先日ご紹介したAdgramを利用してアプリ内広告が配信されました。
東京モーターショーに興味を持ってくれそうな属性や行動履歴を持ったユーザーや(プロファイルターゲティング)、近隣の駅にアクセスしたユーザーに絞り込んで(ジオフェンスターゲティング)配信できますので、精度の高い情報配信を行うことができます。

「広告配信はしたいけど、より親和性の高いユーザーに、無駄なく配信をしたい!」という際は、是非こちらのプレスリリースもご覧ください。

 

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進化した電源で、ビーコンはもっと自由になれる

スマートフォンをはじめとするモバイルデバイスで、地味だけど大変重要なのが「電源」の問題。薄型軽量化が進むスマートフォンですが、バッテリーが切れてしまえば何もできません。スマートフォンのバッテリーの大容量化は進んでいるものの、同時に画面も大型化して消費電力もやはり大きくなっています。ますますスマホへの依存度が高まっている昨今、一瞬たりともバッテリー切れを起こさないようモバイルバッテリーを持ち歩く人は珍しくないし、いざという時のために充電ができる飲食店の場所をいくつか押さえている人も多いのではないでしょうか。

ビーコンの電池交換は大変な作業

電源を必要とするのはスマートフォンだけではありません。通信相手となるWi-Fiスポットやビーコンも、電源は必要です。コンセントの近くに設置するなら問題なくても、電波状況やビーコンを設定したい位置によっては、簡単に電源がとれないケースは少なくありません。

特にビーコンは、設置場所に近づいた時に電波を受信できるように設定することで、きめ細かく位置を特定できることが特徴ですから、電源の位置に合わせて設置場所を決めるのでは利点を損なうことになります。設置場所が常に変わらないのであれば、設置時に電源工事も実施するという手はありますが、たとえば店舗内の棚の位置に合わせてビーコンを設置する場合や、イベント会場の設営に合わせてビーコンを設置する場合など、どうしても電源に近づけることが難しい場合もあります。

そんな時にはやはりどうしても電池もしくはバッテリーによる駆動が必要になります。すると次に問題になるのが「切れた時にどうするのか」問題です。電池であれば交換が必要ですし、バッテリーであれば交換もしくは充電が必要です。

いずれにしても問題になるのは、ビーコンを置きっぱなしで放置しておけないということです。電池を交換したり、充電のためにケーブルをさす頻度があまりにも多いようでは使い物にならないということになります。数が増えればなおさらです。

距離・速度・間隔に依存する駆動時間

バッテリー駆動時間を長持ちさせるには、バッテリーそのものを大きくする方法と、消費電力を小さくする方法があります。バッテリーの容量と大きさ・重さはトレードオフになります。では、ビーコンの消費電力を減らすにはどうすればよいのでしょうか。

一般に無線機器は送信出力が大きいほど、また通信間隔が短いほど、消費電力は大きくなります。送信出力は到達距離と通信速度に影響し、到達距離が長いほど、また通信速度が速いほど、消費電力は大きくなります。

つまり消費電力を減らすことだけ考えるのであれば、短い距離を低速で、通信間隔をあけて、つまり通信回数を減らせばよいことになります。とはいえ、ビーコンの役割を考えれば、やみくもに減らせばよいというわけにもいきません。

iBeaconで採用されたBLEで道が開けた

そのあたりのバランスをとった通信規格がBLE(Bluetooth Low Energy)です。2010年には発表されていたのですが、2014年にAppleが発表したiBeaconの通信規格として採用したことで、一気にビーコンの標準通信規格となりました。少し脱線しますが、BLE登場の背景について説明します。

Bluetoothといえば携帯電話とヘッドセットの無線接続に使われたことで普及しましたが、元々はセンサーネットワーク用の近距離無線規格として開発されたものです。用途を考えると当然低消費電力が求められましたが、当初の規格は期待されたほど省電力ではなく、あまり普及しませんでした。

そのため、まずは通信速度を上げる方向で規格がバージョンアップされ、Bluetooth 2.0では3Mbpsで通信が可能になりました。さらにBluetooth 2.1ではペアリング手順が簡略化され、またSniff Subratingという省電力技術(通信間隔の長い周辺機器の消費電力を抑える)が導入されたことで、パソコンや携帯電話の周辺機器を無線で接続する規格として広まったのです。

その後発表されたBluetooth 3.0は、最大転送速度24Mbpsとかなりの速度が出るようになりましたが、その分電力は消費するようになったため、市場には受け入れられませんでした(省電力じゃなければ無線LANでいい、という判断だったのでしょう)。

そこで次のバージョンになるBluetooth 4.0では、フィンランドのNokiaが開発したWebreeという省電力無線規格を取り入れ、低速・低消費電力の規格に変わりました。いわば、原点に戻ったともいえます。本来Bluetooth 4.0以上に組み込まれたWebreeを元にした通信方式を指すのですが、今はBluetooth 4.0以上のことをBLEと呼ぶこともあります。

iBeaconが課した100ミリ秒の壁

さて、iBeacon以前にも、電池式のBluetoothビーコンは存在していました。ボタン電池1つで2年は電池交換不要をうたっているような製品もありましたが、その多くは送信間隔が600~700ミリ秒と長めに設定されていました。一方で、iBeaconは、要件として送信間隔100ミリ秒を求めていました。

送信間隔が600ミリ秒と送信間隔100ミリ秒では、単純に送信回数が6倍ですから、消費電力も6倍になると考えられます。すると、2年持つと思っていた電池が4か月程度で切れてしまうことになります。実際、iOSのiBeacon対応からしばらくは、iBeacon対応をうたいながら、電池が想定以上に早く切れる製品も多く、iBeacon対応ビーコンの購入時には注意が必要でした。

その後メーカーもチップや回路、ファームウェアの改良により、今市販されているiBeacon対応ビーコンの多くは、ボタン電池1個で半年から2年程度使えるようになっています。

使いながら充電する太陽電池つきビーコン

さて話を戻すと、バッテリーの駆動時間を延ばすための2つの方法と併用して威力を発揮するのが、太陽電池などの発電手段をバッテリーに接続することです。消費電力と発電量が釣り合えば、計算上は充電不要で動き続けるビーコンができることになります(実際にはバッテリーそのものの劣化による寿命が来たら交換する必要がありますが)。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは、ソーラーパネルと蓄電池を内蔵し、24時間無給電のメンテナンスフリーで動作するBluetoothビーコン「クリーンビーコン」を試作しています。電波の届く範囲は10~30メートル以内で、2016年秋には奈良・東大寺の境内で外国人観光客向けに観光ポイント別に観光情報を配信する実証実験を行いました。CEATEC2017の展示ブースで聞いたところ、既に技術的には完成しているのでなるべく早い商用化を目指したいとのことでした。大きさは5cm角程度と大変小さく、壁に貼り付けて使うこともできるので、設置場を選びませんし、運用の手間を考えずに多数のビーコンを配置することができます。

CEATEC2017会場で展示されていたcleanビーコン

大日本印刷のDNPソーラー電池式Bluetoothビーコンは、照明の近くに設置することで発電し、ビーコンとして利用できます。空港の保安検査場に近づくと運行情報を配信するシステムの採用事例があります。

固定の電源が不要になると、シガーソケットなどを占拠することなく車両内に後付けで取り付けることも可能です。株式会社テクノビーコンの薄型ソーラービーコンは、帝都交通グループのタクシー車内に搭載されています。訪日外国人向けのコミュニケーション支援アプリ「指さし会話」を利用している訪日外国人がタクシーに乗車するとプッシュ通知が送信され、タクシー内で使用するフレーズを表示します。中国語、英語、台湾語、韓国語、タイ語に対応しています。

また、富士通のバッテリーレス・フレキシブルビーコンは、太陽電池で駆動可能なシリコンベースのシートに導電性のあるペーストを印刷し、部品も接着剤で接合することで、柔軟に変形可能かつバッテリーレスでの動作が可能です。柔らかいのでウェアラブルデバイスに搭載するなど、人が身に着ける用途でも使えそうです。

ビーコンの置き場所や設置対象の自由度が上がれば、ジオフェンスの使い方も広がりそうです。

【参照情報】
「普通のビーコン」と「iBeacon」の違い、あなたは分かりますか?~Appleが主導するビーコン市場の現状を検証~
奈良の東大寺で環境光発電ビーコンを使った観光ガイドの実証実験 iPhone/iPadで場所に対応じたビデオガイドを受信可能 – トラベル Watch
BLE/iBeacon 消費電力ハック – Qiita
Bluetoothのバージョンの違いを説明。イヤホンの選び方には注意を

「Bluetooth LE入門 スマホにつながる低消費電力無線センサの開発をはじめよう」(鄭 立著・秀和システム)
業界初!変形自在で電池交換不要なビーコンを開発(富士通)
DNPソーラー電池式Bluetooth®ビーコン
帝都自動車交通のタクシー、ビーコン搭載で訪日外国人とのコミュニケーションをサポート

 

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JR山手線の位置情報系ゲームアプリ「山手線黒猫誘拐事件」

山手線で遊べる位置情報系ゲームアプリ

iPhone/Androidのアプリとして、一風変わったアプリが登場しました。
JR東日本の山手線車両内で楽しめる「山手線黒猫誘拐事件」です。

山手線ビーコンを使ったアイデア・アプリコンテスト

誕生のきっかけとなったのは、JR東日本とNTTドコモが共同で2017年2月に開催した、「山手線ビーコンを使ったアイデア・アプリコンテスト(アプリ部門)」でした。

これは、 山手線全車両に搭載されている非可聴音波ビーコンを利用した位置情報検知サービス「AirStamp」を使った、自由なアイデアや技術によるイノベーションを目指したコンテストです。
上位のアプリは、商用環境での山手線チェックインサービスの無償提供や、プロモーション支援を受けられることもあり、各プレゼンテーションは熱を帯びました。

・現在地周辺の店舗情報を自動取得してクーポンやポイントと連携できる「とれぽん」
・駅や電車の広告をエンターテインメントにすることを目指した「山手線デパート」
・同じ山手線車両の時間、空間を共有している誰かとのメッセージのやりとりを楽しむ「KINOWA」
・ママ向けサポートとして、ベビーカーを使用していても利用しやすいルートを表示してくれる「ママの手」
など、意欲作が次々と登場。

そんな中で最優秀賞に輝いたのが、最後に登壇した株式会社QOLPの「黒猫誘拐事件(コンテスト時名称)」でした。

「山手線黒猫誘拐事件」

「山手線黒猫誘拐事件」は、音波ビーコンを使って検知される山手線の列車位置情報と連携し、リアルタイムに物語を読み進めることができるゲームブックアプリです(※特許出願中)。

列車の進行に合わせ音波ビーコンから発信される位置情報が切り替わり、アプリ側でも新たなストーリーが展開されることになります。
山手線の全駅情報が登録済みで、どの駅からでもゲームを始めることができます。
各駅や乗車している号車、季節、時間帯などによってストーリーを分岐させることもでき、アップデート毎に新しい展開が生まれるかもしれません。

車両内のデジタルサイネージや車両情報、現在地周辺情報などと連携することで、更なる発展性を感じさせます。

駅間移動中には、近隣の情報や広告バナーが上部に表示することができる

「山手線黒猫誘拐事件」を遊んでみる!

筆者も「ゲーム」と名のつくものは嫌いではありません。早速スマホにインストールして遊んでみました。

「山手線黒猫誘拐事件」は、主人公の愛猫ミーが誘拐されてしまったところから物語が始まります。

ゲームを開始すると、「その列車は~駅に向かっているところかな? 〇号車に乗ってることだってちゃんとわかっている。」と、ドキリとさせられるメッセージが配信されました。
搭乗している車両の音波ビーコンをスマホが拾っているので、こんな演出もできるんですね。ゲームを立ち上げて早々、新しいサービスの可能性を見せつけられた印象です。

あちらこちらで登場するクイズ爺さん
最も多く遭遇するであろうキャラクターの一人

次の駅を通過したところで、クイズ爺さんなる人物と出会いました。クイズ爺さんはところ構わずクイズを出題してきます。

クイズは山手線や各駅にちなんでおり、見事正解すればゲームについてのアドバイスや、ミーを見つけ出す為に必要なアイテムをもらうことができます。もしかしたらいい人なのか……?
あちらこちらにクイズのヒントも散りばめられており、ニヤリとさせられることもしばしばです。

ゲームブックアプリとうたっているのも、なるほど以前に流行っていたゲームブックを連想させるプレイ感です。ゲームブック自体の販売は一時期減少した印象が強いですが、人気の火付け役となった「火吹山の魔法使い」のリメイクや、謎解き要素を含んだ「人狼村からの脱出」の発刊など、現在のデジタルデバイスの普及に合わせて再流行の兆しを見せています。

プレイしてみると、所持金やアイテムを始めとしたパラメータやパラグラフ管理(ゲームブックの特徴でもある「~番の選択肢に進め」というやつですね)をする上で、スマホやタブレットはとても相性がいいと再認識しました。

「山手線黒猫誘拐事件」では、ミーをさらったと思しき謎の人物からのメッセージを受け取ったり、クイズ爺さんをはじめとするバラエティー豊かな登場人物達との出会いを繰り返し、選択肢をタップすることでゲームが進行します。
選択肢によってゲームの展開に影響が生じますので、常に「この選択肢でいいだろうか」と考え続けるのがゲームブックの醍醐味ですね。

ミーを助けるためのレアなアイテムや、新たなキャラクターとの出会いを求めて「山手線でちょっと遠出してみようかな」という気持ちにさせてくれるアプリです。

さて、貴方は無事にミーと再び出会うことはできるのでしょうか?

アプリの不思議なフレーバーを底支えするのは、
独特の世界観を持つTerraさんのイラスト

音波ビーコン

音波ビーコンは、その名の通り非可聴音域の「音波」を使っているのが特徴です。スマホのマイクを利用してチェックインを判別する為、端末側でBluetoothやWi-Fiのように設定をONにする必要がありません。
また、複製防止信号を重ねることで成り済ましを防止したりと、セキュリティにも優れています。

一方で、スマホがバックグラウンドに回っている際には検知できない為、画面がOFFの状態ではジオフェンスに足を踏み入れた際に通知が飛んでくる、といった使い方ができません。

音は壁で反射する為に、壁越しでのチェックインにBeaconやWi-Fiと差がありますので、目指すサービスのイメージによって、デバイスを使い分けたいですね。

(当記事の画像については、株式会社QOLPに使用許可をいただいたもの、プレスリリースに掲載されているものを使用しております。

【イベントのプレスリリース】

山手線ビーコンを使ったアプリ「山手線黒猫誘拐事件」のリリースについて 列車の進行と共にストーリーが進行する新しいゲーム体験
http://www.qolp.jp/wp-content/uploads/2017/08/qolp_release20170901_yamanotesen_kuroneko.pdf

山手線ビーコンを使ったアイデア・アプリコンテスト 発表会&表彰式アプリレポート
http://www.airstamp.jp/contest/final_report/index.html

ゲームアプリ「黒猫誘拐事件」は~ココロも動かせ!山手線~とのテストマーケティングを開始します
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000015888.html

 

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