Beaconでの位置特定「PedalNote」「ねこもに」

この記事を3行で説明すると……

  • Beaconを活用して日本全国に盗難自転車の捜索依頼を「PedalNote」
  • 連動した盗難自転車捜索アプリで報酬をゲット「Seeker」
  • Beacon利用の、ねこ位置特定IoTサービス「ねこもに」

【特定物の探索】

ふとした拍子に発生する、「あれっ? スマホってどこにおいたっけ?」

ベットの毛布をめくったり、ソファの隙間をのぞきこんだり、ペットの下敷きにされてないか様子をうかがったり。中々見つからずにさて困った、ひとまずコンビニでコーヒーでも買ってきてから考え直そう、なんて上着を羽織った瞬間、そうそう、鍵を開ける時にポケットに入れたんだった……。

似たような経験をしている方も多いのか、「iPhoneを探す」アプリがプリインストールされていたり、落とし物/忘れ物防止のbluetooth連携タグが販売されていたりと、「何かを探す」シーンが、まま発生します。

見守りなども広い意味で「探す」サービスだと言えますが、今まではGPSがメインとなることが多かったのも事実。
そこで、最近ではBeaconをメインの探知手段とした位置特定サービスが登場しています。

【PedalNote】

街中でも見かけることが増えたロードバイク。愛車を駆りサイクリングを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
一方で、ネット通販やオークションでの転売を目的としてた盗難が増えており、自転車盗難被害は都内だけでも年間5万件以上発生。これは1日あたり約140台ペースです。

そんな自転車盗難にあった際の味方として登場したのが、補償付き盗難対策サービス「PedalNote(ペダルノート)」です。
PedalNoteでは大きく分けて二つのサービスを受けることができます。

一つは提携自転車販売店舗での無料診断サービス(月1回、要予約)。

もう一つは補償付きの捜索支援サービスです。

もし貴方の自転車が盗難にあった場合、全国の捜索協力ユーザーに捜索依頼を出すことができます(詳細は後述)。
残念ながら自転車が発見されなかったという場合でも、一万円のギフト券を受け取り可能(BASICプランの場合)な変形型の保険だと言えます。

利用料金は月額300円(税抜き。ビーコン購入や防犯登録は別途必要)。
店頭でサービスに加入し、ビーコン設置やアプリのインストールを済ませアクティベーションすれば利用可能になります。
2017年7月頃に追加予定の、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社との共同プランでは、より手厚い補償金額を受け取れる予定です。

【Seeker】

肝心の「どうやって自転車を探すのか」という課題を解消するのが、近日リリース予定の盗難自転車捜索アプリ、「Seeker(シーカー)(ティザーサイト)」です。

盗難にあってしまった自転車オーナーは、全国のSeekerユーザーに対し捜索依頼を出すことができます。
PedalNoteユーザーは、契約時に自転車にビーコンを設置してアプリとペアリングを済ませておきます。
Seekerユーザーは街歩きの途中で、盗難自転車に設置されたビーコンからの電波をSeekerアプリで受信し、運営会社へ位置情報を送信。そうすることで自転車オーナーがどこで信号に反応があったかを把握できる仕組みです。

自転車が無事にオーナーの手元へと戻った場合、Seekerユーザーに報酬が支払われます(報酬の受け取りには事前に登録が必要)。
この報酬は運営会社から支払われる為、自転車オーナーは追加費用を支払う必要無く、広くSeekerユーザーへ捜索依頼をかけられます。日本全国でユーザーが捜索にあたってくれる、クラウドソーシング的な捜索サービスと言えます。

対象物に設置したビーコンの種類やタグでフィルタリングをすることで、様々なサービスが相乗りすることができそう。自転車の捜索にとどまらず、児童や高齢者の見守りや、迷子ペットの捜索などを同時並行的に展開して、「探すと言えばこのアプリ」という認識が広まれば更に大きなサービスへと成長していくでしょう。

成功の可否や発見頻度の向上については、Seekerアプリの普及率にかかってきそうです。
ティザーサイトでは「自転車以外にも様々な報酬が手に入るミッションが用意されている!」とあり、魅力的なミッションが増える程ユーザーも増え、対象物発見の精度が向上する、という好循環に繋がるでしょう。
位置情報ゲームを遊びながら「気づいたら報酬を獲得していた!」という幸運も期待できる!?

39Geoplaにおいても、同様にBeaconにジオフェンスを設定し移動体の位置情報を把握することが再現可能です。(ジオフェンスとチェックイン/チェックアウトの概要はこちら

【ねこもに】

ペダルノートと同様に、ペット業界でもGPSの代わりにBeaconを用いた探知への試みが生まれています。それが「ねこ位置特定IoTサービス『ねこもに』」です。

「ねこもに」では猫の首輪にBeaconを組み込み、居場所を類推します。
Beaconを利用した対象の位置測定と言えば、Beaconを複数個用意しての3点測位がイメージされるところ。
これは、Beaconからは電波強度を測定することでしか距離の推測ができないためです。

Beaconが1つである場合は自分が(もしかすると猫も)移動して、距離しか判断材料が無い中で如何に測位を行うかが課題です。

「ねこもに」では、まず猫の推定位置をエリアでとらえ、ユーザーが移動することで距離情報に変化が生じ推定エリアを狭めていく、という手法を取っています。

お掃除ロボットと同様、回数を重ねることにより情報量を増やして位置を推定していく手法が中心となっています。

将来的には、ペダルノートと同様「みんなで探す」という機能が視野に入っています。
クラウドと連携することで猫に紐づいたBeaconの情報を共有し、複数人で1つのBeaconを探すことができます。
当然、人数が増えただけ情報は早く集まり、精度も向上するでしょう。

「ねこもに」は2017年4月から実証実験が始まります。

【おまけ】

海外サイトですが、猫の顔の形をしたBeaconを扱っているサイトもあります(笑) お仕事の息抜きにご覧ください。

BLUE CATS AA Beacon BC-313

【参考リンク】

ダメ、自転車泥棒! みんなでスパイ大作戦! 自転車オーナー向けアプリの決定版 自転車盗難補償付きサービス「ペダルノート」 4月7日ついに正式リリース
http://www.dreamnews.jp/press/0000150622/

製造からシステムまで提供する「SWAMP」を採用した 盗難自転車の捜索支援サービス「ペダルノート」がリリース ~盗難自転車をBeacon技術で探すことが可能に~
https://www.atpress.ne.jp/news/126124

盗られた愛車を探しだせ! ここにいるよと教えてくれるサイクル用ビーコン『ペダルノート』
http://www.ysroad.net/shopnews/detail.php?bid=396960

迷い猫の位置特定IoTサービス&アプリ「ねこもに」を開発中
~首輪に発信機を内蔵、「一人で猫をさがす機能」には特許出願中の独自技術を採用~
https://www.opst.co.jp/info/info_2016/press/20161003/

「迷い猫をIoTで無くしたい」──猫位置特定サービス「ねこもに」開発者に聞く
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/14/262522/121500296/

オープンストリーム×東京キャットガーディアン  ねこ位置特定IoTサービス「ねこもに」実証実験を共同実施
https://www.opst.co.jp/info/info_2017/press/20170324/

 

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