三寒四温といいますが、少しずつ春の足音が近づいてきています。春と言えば桜、お花見ですね。多数ある花の見ごろをお知らせするアプリやサービスの中から、位置情報を利用したユニークなサービスをご紹介します。
【みんなで作る開花予報!】
季節ごとにさまざまな情報を提供しているのが、気象情報会社のウェザーニューズが提供するアプリ「ウェザーニューズ」です。春のこの時期提供される「さくらch」は、エリアごとのお花見スポット情報と合わせて、場所ごとの桜の開花状況と開花予想がわかる、お花見の幹事には欠かせないサービスです。
さて、ウェザーニューズといえば、会員からの情報を元にしたきめ細かな予報ですが、そんなウェザーニューズらしいサービスが、会員が自分のお気に入りの桜を「マイ桜」として登録し、様子を見守る「マイ桜リポート」です。
お気に入りの桜を見つけたら名前をつけて、種類、周辺環境(緑が多いところか、陽当たりが良いか、水辺か、室外機などの熱源に近いか)を登録します。この時、位置情報もあわせて登録します。登録したら、好きな時に写真とあわせて桜の成長具合を14段階で報告します。成長具合はつぼみの様子だけでも7段階設定されており、正確に報告できるように写真で凡例が示されています。
会員が送信した「マイ桜リポート」はもちろん見ることもできます。桜の名所だけではなく、小さな公園の桜や街路樹の桜など、さまざまな桜を眺めているだけでも楽しいものです。
さて、この「マイ桜リポート」、単に桜の写真を集めているわけではありません。位置情報と桜の成長具合のデータをセットでリアルタイムに集めることで、その情報を桜の開花予想に反映しているのです。
気象庁が発表する桜の開花予想は、例年の実績にその年の気温や天候などのデータを合わせて予想しますが、実際の開花は陽当たりや環境、さらにはその木の生育具合などさまざまな要因が関係します。同じ市区町村内でも、同じ敷地内に隣り合わせに立っている木でも、ちょっとした違いで成長具合が違っていることはよくあります。そうした情報を反映した「マイ桜リポート」のデータをさらに加えることで、予測精度をさらに高めているのです。
【目の前のこの樹はいつ咲くの?がわかる「桜一本予想」】
ウェザーニューズでは、桜の木1本単位で開花時期を予測する「桜一本予報」も提供しています。今、目の前にある桜の種類、成長具合、大きさ、環境、陽当たりを入力することで、位置情報と昨年までのデータ、さらにはマイ桜リポートの情報も加えて、「開花予想日」「五分咲き」「満開」「桜吹雪」がいつかを予想します。
『桜一本予想』紹介動画
もちろん、この時入力した情報も位置情報と共に蓄積され、さらに予測精度を向上するのに役立てられています。ユーザーが楽しめるサービスを提供することで、データをさらに集める、うまい仕組みです。
【近くの桜スポットの情報をプッシュ通知でお知らせ】
「桜との偶然の出会い」をもたらしてくれるのが、日本気象株式会社が提供するアプリ「桜のきもち」です。
使い方は簡単で、アプリをインストールしてGPS利用とプッシュ通知を許可するだけ。桜の名所の近くを通ると場所名、開花予想日、「開花メーター」に基づく開花予測をプッシュ通知してくれます。GPSによるジオフェンスを利用した仕組みです。
「開花メーター」は日本気象株式会社が独自に開発したさくらの開花予想で、桜の花芽ができてから開花するまでの成長率と開花から満開までの満開率をそれぞれ0~100%で表しています。
筆者もアプリをインストールしていますが、移動中に届くプッシュ通知で、春がすぐそこまで来ていることを感じてうれしくなります。知らなかった桜の名所に気付くことも増えました。普段何気なく通過している場所でも、プッシュ通知が届くことで「もうすぐ花が咲くならその頃もう1回来ようかな」という気持ちになります。
地元の人だけが知っている小さな公園や街と一緒に育った桜並木など、「桜の名所」は日本中にたくさんあります。そんな場所の桜の開花予想と一緒に、近くの商店街の「さくらまつり」のお知らせもプッシュ通知で届けてみるのはどうでしょうか。そんな仕組みは39GeoplaのSDKが組み込まれているアプリ「コレビー」で簡単に実現できます。
【「我々のキャンプ地」を探せるジオフェンスサービス?】
ところで桜とジオフェンスといえば、あったらいいなあと感じているサービスが「花見の時に自分たちの陣地を知人に知らせるサービス」です。休日の午後に現地集合をかけても、広い公園の中でなかなか合流できなかった経験、ありませんか?花見会場のレジャーシートに携帯型のビーコンを持ち込んで、その周囲30mぐらいの範囲に入るとプッシュ通知が届くようなアプリがあれば、宴会会場をすぐに見つけられそうです。同様の仕組みはフェスや花火大会、海水浴場、キャンプ場などでも使えます。
「移動先で簡単に展開できるテンポラリーなジオフェンス」には他にも用途がありそうです。例えば、保育園の子供がつける名札にタグ状のビーコンをつけてみましょう。先生が子供を引率して近所の公園までお散歩に行くことはよくあります。公園に到着して自由行動の時に、「子供が一定以上の距離離れたら先生のスマホにアラートが届く」よう、タグ状ビーコンにジオフェンスをワンタッチで設置できるような仕組みがあれば、迷子や事故が減らせることでしょう。名札にも小さく振動したり光ったりするような仕掛けがあれば、子供自身も「ここから外に出ちゃいけないんだな」と気づくことができますね。
39Geoplaサーバーにあらかじめ設定したジオフェンスをonすることで、特定の範囲の人の出入りを一時的に監視する、というアプリも作れそうです。旅行会社の修学旅行パッケージに、コースに合わせて期間中ジオフェンスを設置する設定までセットされていると、喜ぶ先生方もいるのではないでしょうか。
…少し話がそれましたが、今年の桜が楽しみです。
【参照情報】
ウェザーニューズ さくらch
https://weathernews.jp/s/sakura/
桜のきもち
https://s.n-kishou.co.jp/w/info/sakuraapp.html
開花メーターについて
http://s.n-kishou.co.jp/w/sp/sakura/sakura_yosou.html?&info=1
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